当院では、変形性膝関節症による膝の痛みでお悩みの患者様に向けて、香川県では初の導入となる「Coolief(クーリフ)疼痛管理用高周波システム」を用いた治療を開始いたします。
この方法は2023年に保険収載され、健康保険で治療を行うことが可能です。膝の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
Coolief(クーリフ)疼痛管理用高周波システムとは
Coolief(クーリフ)疼痛管理用高周波システムとは、痛みをもたらしている神経に対して、ラジオ波(電子レンジの過熱方法に似ています)を用いて部分的に熱変性を起こすことで痛みを緩和する治療法です。
一時的な痛み止めとは違い、治療の効果がより長く続くことがメリットの一つです。
また、局所麻酔で行いますので治療時間も短く、その日のうちに帰宅できます。
治療の対象となる方
Coolief(クーリフ)疼痛管理用高周波システムは、変形性膝関節症の膝の痛みを緩和する治療法です。
そのため、進行した変形性膝関節症があり、鎮痛剤等の投薬、ヒアルロン酸注射の効果が限定的であるため、痛みを取るには手術治療しかない、と言われたが・・・
- 年齢のことを考慮すると手術に踏み切る決心がつかない。
- 全身状態が悪く、全身麻酔は難しいといわれている。
- お世話している家族がいるので、入院できない。
- できるだけ手術治療は選択したくない。
方々がこの治療の対象となります。
臨床成績(NRSスコア:痛みがないを「0」最悪の痛みを「10」としたときの痛みのレベル)
治療開始6ヶ月時点で膝関節の痛みが50%以上軽減した人の割合は以下の通りでした。
- Coolief(クーリフ)疼痛管理用高周波システム:74%
- 関節内ステロイド注射:16%
6ヶ月間関節内ステロイド注射を行っていた人のうち、85%がCoolief(クーリフ)疼痛管理用高周波システムに移行しています。
FAQ
保険診療ですか?
1年に1回、健康保険を用いて治療することができます。
痛みはなくなりますか?
痛みのすべてを取ってしまうことはできません。
上のグラフにもあるように、およそ80%の方が、痛みのレベルが半分以下になる、といわれています。
その反面、わずかな痛みが残ることにより、変形性膝関節症の進行をある程度抑制できるともいわれています。
膝以外でも治療できますか?
現在のところ、膝関節のみが治療の対象となっております。
副作用はありますか?
痛みがなくなることにより、運動量が増加し、変形性関節症が進行してしまうことがあり得ます。
(しかし、この治療後に進行したという報告はありません。)
治療後リハビリは必要ですか?
一般的には痛みが落ち着くため、運動量は増える傾向にあります。
痛みのために家に閉じこもりがちだった方も、運動器リハビリテーションにより足の筋力をつけ、生活の改善が見込まれます。